ダッジャール(偽りの救世主)は洗脳によって人々に影響を及ぼし、時の終わりについて最も明白な証拠を見えなくさせている
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ダッジャール(偽りの救世主)は洗脳によって人々に影響を及ぼし、時の終わりについて最も明白な証拠を見えなくさせている

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預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)は、ダッジャールのことを人類史上最悪の腐敗であると描写されました。また、ダッジャールのもたらす損害と腐敗、人々に与える衝撃と誤った導きについて詳しく語られました。

バディーウッザマーン(時代の驚異)と呼ばれたサイイド・ヌルスィー師も、こうした預言者さまのハディースに基づいてダッジャールの営みについて広く言及され、洗脳を通して彼らが人々をどのようにコントロールしているか説明されました。

その理由のひとつは、次の通りです。
恐ろしいダッジャールの営みを無力化し変えてしまうことができるのは、
驚くべき奇跡の力を持つ人物のみです。
ダッジャールは摩訶不思議な事柄を通して自己を温存していますが、
アッラーは彼を破滅させるためにそれらを与えられたのです。
それらは、魔術や洗脳力、神秘主義などで、人々を盲目にさせます。
それを無力化する奇跡の力を持つ人物とは、
人類の大多数の預言者であられるイーサー(イエス)さま(彼に平安あれ)です。
(バディーウッザマーン・サイイド・ヌルスィー著『リサレイ・ヌール・コレクション(トルコ語:Risale-i Nur Külliyatı – Şuâlar、英語:Risale-i Nur Collection - The Rays)』)

ダッジャールは、ラジオやテレビ、インターネット、新聞、雑誌といったマスメディアを多用しています。それによって、ムスリムや世界人口の大多数の人々に影響を与えることに成功しています。しかし、ダッジャールによって洗脳されたこれらの人々は、この洗脳ゆえに自らが洗脳されていることにさえ気付くことができません。

従って、彼らは、危機感を抱いても全くおかしくないこの状態を完全に普通のこととみなし、普通なら何か行動に駆られるような現象に遭遇しても、それをよくあることとみなし、偽の情報、でまかせ、普通なら信じない迷信にも、いとも容易く取りこまれてしまうのです。そして、アッラーのなされた数多くの驚異や奇跡に対して、文字通り目を閉じた状態て接し、まるでそれに気付かないのです。

ダッジャールを助けるシャイターン(悪魔)

ダッジャールはシャイターンの助けを得ることがハディースで明らかにされています。 

シャイターンはダッジャールに言うだろう。
「我々にどうして欲しいか言うがよい。我々はそれをなすだろう。」
するとダッジャールは言うだろう。
「行って、人々に伝えてくれ。我が彼らの主であると。」
そしてダッジャールは、シャイターンをあらゆる方向に拡散させるだろう。
(アル=バルザンジー著『時のしるしについての逸話』Al-Isha'ah li-ashrat al-sa'ah

クルアーンで明らかにされているように、シャイターンは貝殻のように人々にしがみつき物忘れを引き起こさせます。 

彼(ムーサーの弟子)は言った。「ご覧になりましたか?我々が岩場で休んだとき、私は魚のことを忘れてしまいました。私にそれを告げるのを忘れさせたのはシャイターンに他なりません。 驚いたことに、それは海に道をとって逃げました。」洞窟章(18章)63

「慈悲あまねく御方(アッラー)の唱念に目をつぶる者があれば、我々(アッラー)は彼にシャイターンを割り当てる。それゆえ、彼にとって彼(シャイターン)は離れ難き友となるだろう。」金の装飾章(43章)36

このように、シャイターンは物忘れを起こさせたり、人々の心を乱したり、人々の理性や知覚、洞察力を閉ざさせます。また、ダッジャールはシャイターンを用いることによって人々に魔術のような効力を及ぼします。世界人口の大多数が、ダッジャールによって洗脳され、最も明白な真実でさえ見えなくされていることが明らかにされています。 

ダッジャールによる強力で継続的な洗脳により、人々はひどく注意散漫になっています。この状況について、バディーウッザマーン は次のように語っています。 

しかし、この嵐の時代においては、
感覚を麻痺させ、注意を逸らさせ、表面的な事柄にふけらせる潮流によって、
人々は惑わされ、感覚が死んでしまいます。
その結果として、誤って導かれた人々は、
一時的に精神的な苦痛を感じることができなくなっています。
正しく導かれた人々であっても、注意散漫になることに圧倒され、
導きによる真の喜びを享受することができなくなっています。
(バディーウッザマーン・サイイド・ヌルスィー著『リサレイ・ヌール・コレクション(トルコ語Risale-i Nur Külliyatı – Şuâlar英語:Risale-i Nur Collection - The Rays)』)

バディーウッザマーンが言及している通り、時の終わりには、非常に多くの人々がダッジャールによって洗脳されます。

·       感覚が麻痺します。すなわち、知覚と洞察力を失います。

·       注意を逸らされます。すなわち、目前でおきている重要な事柄が見えなくなります。

·       感覚が死にます。すなわち、自分の置かれた悲惨な状況を見ることができなくなります。
この自覚の欠如があまりにも強烈であるため、その状況がいかに苦痛と問題に満ちているか、感じることさえできなくなっています。

前述したように、バディーウッザマーンはこう言及しています。

「恐ろしいダッジャールの営みを無力化し変えてしまうことができるのは、
驚くべき奇跡の力を持つ人物のみです。
ダッジャールは摩訶不思議な事柄を通して自己を温存していますが、
アッラーは彼を破滅させるためにそれらを与えられたのです。
それらは、魔術や洗脳力、神秘主義などで、人々を盲目にさせます。
それを無力化する奇跡の力を持つ人物とは、
預言者イーサー(イエス)さま(彼に平安あれ)です。」

預言者イーサーさま(彼に平安あれ)が、ダッジャールによるこの洗脳を完全に根絶させます。預言者イーサーさま(彼に平安あれ)の到来までは、マフディーさま(「導かれし者」の意、彼に平安あれ)がこの洗脳と魔術を破るために尽力されますが、人々が洗脳の影響から完全に解放されるのは、預言者イーサーさま(彼に平安あれ)の到来によってのみです。

この洗脳が人々にどのような影響を及ぼしているかを知るためには、ダッジャールがどのように人々の注意を逸らさせ、理解力を死なせ、洗脳していくのか、1つ1つ事例に沿って検証していくのが有効です。

1. ダッジャールによる洗脳の影響により、人々は不自然な落ち着きを見せ、今まさに重要な場面を生きているという自覚がなくなっている。

世界史上、最も偉大で聖なる時代がヒジュラ暦1400年代に始まったかもしれません。マフディーさま(彼に平安あれ)が来られる時代かもしれないからです。マフディーさまについては、アッラーが全ての預言者さま達に前もって告げられています。最も初期の預言者さま達でさえご存知でした。預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)も数百回にわたってその詳細を描写されています。預言者イーサーさま(彼に平安あれ)が今世紀、再臨されるかもしれません。マフディーさま(彼に平安あれ)が到来し、イスラームの道徳的価値観が世界を支配するかもしれません。我々が聖なる時代にいるかもしれない兆候が、ヒジュラ暦1400年の最初の年にすでに現れ始めています。預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)が予言された150以上もの兆候が、過去30年間で起こっています。これは、マフディーさま(彼に平安あれ)の到来を示すものかもしれません。 

通常なら、マフディーさまについてのハディースを知るムスリムであれば誰でも大きな喜びに包まれ、マフディーさま を必死になって探すはずです。預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の言葉を信じるムスリムにとって、預言者さまが予言された150以上もの兆候がすでに実現したことは並み並みならぬことであり、何事もなかったかのように日々の暮らしを続けることは出来ないはずです。この情報を知ったムスリムなら誰でも自然に、マフディーさま(彼に平安あれ)に従う者のひとりになろうとするはずです。そして、イスラームに仕え、全力でイスラームの道徳的価値観を広め、無信仰に対して知的な闘いを繰り広げるはずです。 

ところがイスラーム世界を見渡してみると、このようなムスリムに遭遇するのです。特に感動もせず「そうですか、預言者さま(彼にアッラーの平安と祝福あれ)の予言された兆候が現れているのですか。それはよかった。さて、今晩は何を作りましょう?」と言ったりするのです。このひどい無関心は、ダッジャールによる洗脳によってもたらされたものです。ダッジャールによって洗脳された人は、全ての前兆を聞いても、全てのハディースを聞いても、クルアーンの中にある全ての福音を与えられても、無関心から脱することができないのです。先ほどの方の場合では、夕食に何を食べよう、朝は何を着よう、どの学校に子供をを入れよう、次の車の支払いはどうやって都合をつけよう…といったこと以外には、まだ何も完全に集中することができないのです。  

2. 預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)のハディースにもあるように、審判の日までに残された時間はごくわずかである。それにもかかわらず、ダッジャールの洗脳下にある人々は目を覚まさない。

預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の信頼できるハディースにこのようなものがあります。この世の寿命は7000年である。また、アフマド・ブン・ハンバルにより伝えられている信頼できるハディースによると、地球の寿命のうちすでに5600年は過ぎてしまったということです。 

バディーウッザマーン・サイイド・ヌルスィー師は、これらの信頼できるハディースの情報から、審判の日はヒジュラ暦1545年に来るかもしれないと解釈しています。

「私の共同体に属する一団は、アッラーがご命令されるときまで真実に留まるであろう。」

上記の「私の共同体に属する一団」に当たるアラビア語原文をアブジャド算(アラビア語文字に数価を与えた独特の計算方法)で計算すると1542という数値が出ます。すなわちその一団がヒジュラ暦1542年(西暦2117年)まで生存することを示すのではないかと考えられます。一方、「真実に留まるであろう」に当たるアラビア語原文をアブジャド算で計算すると 1506という数値が出ます。すなわちヒジュラ暦1506年(西暦2082年)までその一団による啓蒙活動が明白な勝利とともに続くことを意味するのではないかと考えられます。そしてその後ヒジュラ暦1542年(西暦2117年)までは敗北し水面下に抑えられることになるかもしれません。「アッラーがご命令されるときまで」に当たるアラビア語原文をアブジャド算で計算すると、ヒジュラ暦1545年(西暦2120年)に不信者の上に審判の日が降りかかる可能性が示唆されます。(バディーウッザマーン・サイイド・ヌルスィー 著『リサレイ・ヌール・コレクション(トルコ語:Risale-i Nur Külliyatı – Kastamonu Addendum、英語:Risale-i Nur Collection - The Ratifying Stamp of the Unseen)』

我々は現在ヒジュラ暦1431年(2010年10月現在)の世に住んでいます。ハディースやスンナ派の学者の意見から明らかなように、この世はあと110数年、イスラーム共同体はあと約70年の寿命しかありません。アッラーのお許しのもと、この約70年内に預言者イーサーさま(彼に平安あれ)の再臨を見ることになるでしょう。マフディーさま(彼に平安あれ)が出現し、マフディーさま(彼に平安あれ)の指揮のもとでイスラーム世界が団結し、イスラームの道徳的価値観が世界を支配するでしょう。これが皆にとって大変喜ばしい重要な情報であることに疑いの余地はありません。通信技術の発展のおかげで、いまや世界中の大多数の人々がこの情報にアクセスすることが出来ることを喜ばしく思います。

ところが大多数の人々は、まだ何事も起こっていないかのように振舞っており、これからまだ何百年も生きながらえられるかのように日々の瑣末事に追われています。この重要で現実的な情報をあたかも取るに足らない情報であるかのように扱っています。アッラーによって2000年前にこの世に送られ、その後、この時空から連れ去られた預言者イーサーさま(彼に平安あれ)が、この地上に再臨されるということは、実に驚嘆すべきことです。アッラーが詳細な人物像を明らかにされた聖なる選ばれしマフディーさまが、今世紀、活動を始めているかもしれないということも驚嘆すべきことです。アッラーのお許しにより、この先、皆が信仰に立ち返ることやイスラームの道徳的価値観が世界を支配することも、実に驚嘆すべきことです。しかしながら、これらの驚嘆すべき事実を知りながら、まるでそれが全く重要でないかのように振舞う人々がいるのは真に残念なことです。彼らにとっては明日に控える仕事の契約や子供の教育費の支払い、別荘の購入の検討、家のインテリアをどうするかといったことの方がずっと重要なのです。この無関心さが、ダッジャールに洗脳されているという明白な証拠の1つなのです。 

3. ムスリムの血が世界中で川のように流れている。ムスリム世界が大変な苦しみに直面しているにもかかわらず、ダッジャールの洗脳により、大多数の人々はそれを無関心に眺めている。

アフガニスタンやイラク、パレスチナ、東トルキスタンからは、毎日のように殉教した人々の報道があります。ムスリムが毎日のように爆破され、攻撃され、銃撃され、不正に投獄され、レイプされ、死刑に処されていることが新聞上で報道されています。大多数の人々がその報道を目にするにもかかわらず、驚くべきほど無関心です。そして単に「ムスリム世界で何が起きているか見たかい?」と言うだけなのです。さらに悪いことに、大多数の人々は新聞でこれらの報道のページを見ると読まずにページをめくり、サッカーの試合の結果やヘアメイク・アーティストの新作などのページに注意を向けるのです。上記の人々がウジのわいたスープや茶をすすっているときに、これらの人々は何の緊急性もないことにうつつを抜かしているのです。パキスタンでは何百万もの人々が路上でホームレスとなり、冬を越すための避難場所を探しています。パレスチナ人の母親は、病院に搬送することのできない子供たちをどうすれば救えるかと立ち往生しています。目の前で妻をレイプされたアフガニスタン人の父親は、どう対応して良いのか分からず戸惑っています。新生児病棟で生まれたばかりの弟妹を亡くしたイラク人の子供たちは、一体この紛争はいつ終わりを告げるのだろうと首をかしげています。このような惨劇の写真を目にして数秒でも無表情でいられる人間など、普通はいません。ところが、約15億人を擁するイスラーム世界の大多数の人々が落ち着き払って座り、かの地にいる我々の母、姉妹、祖父、小母…の身に起きている出来事をただ眺めているのです。これはすべてダッジャールによる洗脳の力によるものだと言わざるを得ません。

http://www.antiantichrist.org/

4. ダッジャールの洗脳により、人々はダーウィニズムを信じています。これは、すべての生命と宇宙が全くの偶然によって形成されたという非論理的な教えです。

ダッジャールによる最も露骨な営みのひとつは、ダーウィニズムが公的な保護をほしいままにしており、多くの国々で人々に押し付けられているということです。単純なたんぱく質ひとつを取ってみても、偶然により形成されることはあり得ないことが明白であるにもかかわらずです。また、何百万年にも渡って同じ生物が変化を遂げずに存在し続けていることや、生物の進化の樹形図がまだ科学的に立証されていないにも関わらずです。バディーウッザマーンも言っています。ダーウィニズムと物質主義はその導入によって蔓延し、人類に深刻な害をもたらすだろう、と。ダーウィニズムはダッジャールの共同体の宗教です。ダッジャールは、本物の宗教の道徳的価値に対抗するために、偽の宗教を必要としています。そしてその偽の宗教がダーウィニズムなのです。偽の描画と偽の方程式、偽の計算によって、偽の非論理的な仮説が立てられました。そして、それがあたかも科学的事実であるかのように人々に吹き込まれたのです。

ダーウィニズムは、古代シュメール人や古代エジプト人にさかのぼる迷信的信仰であり、科学的根拠に基づいていないことがよく知られています。 しかし「生物は泥水から偶然出現した」という神話は、あたかも科学であるかのようにラテン語の専門用語をまとって真剣に取り沙汰されています。さらに悪いことに、ダーウィニズムのもとで教育を受けて教授になった人々はこの神話を信じるようになるため、彼らの見るものすべてが完全に誤ったものになります。そして、それを指摘しようものなら、ひどい脅迫と圧力をかける政策に直面することになります。これもダッジャールによる洗脳を示す証拠の1つです。

5. アッラーはイスラームが世界を支配することを約束されています。しかし、ダッジャールの影響下で大多数のムスリムがこの約束を無視します。

アッラーはクルアーンの中で約束して下さいました。真に信じる者たちに地上を相続させて下さると。言葉を変えれば、イスラームの道徳的価値観が世界を支配するということです。また、多くのハディースの中でも、我々が今生きているマフディーさま(彼に平安あれ)の時代にイスラームの道徳的価値観が世界を支配するという福音が伝えられています。誰でもアッラーを信じるムスリムは、アッラーに服従し、アッラーの審判に信頼を寄せ、アッラーが確かにご自身の御約束を守られることを知っています。アッラーはイスラームが世界を支配することを御約束なさっていますから、アッラーを信じる者たちは誰もが、この約束が成就されるための器になろうと物質的にも精神的にも尽力するでしょう。イスラームが世界を支配するまで、腐敗がこの世を去るまで、世界の宗教がアッラーの宗教だけになるまで…。アッラーは信じる者たちに尽力するよう明白な命令を下しています(クルアーン8:39)。もし礼拝、斎戒、施しがアッラーのご命令であるならば、アッラーの宗教が世界を支配するまで、アッラーの道のためにムスリムが尽力することもアッラーのご命令です。全てのムスリムに、アッラーの善き御約束のために腐敗と闘う義務があります。 言葉を変えれば、人々から喜びを奪い、人々を傷つけ、試練に陥れ、対立や紛争、自己中心を正当化するような、文字通りロボットのような存在に変えてしまう不信仰や物質主義、ダーウィニズムと闘う義務があります。そしてその戦いは思想上のものでなければなりません。社会を苦しめるすべての苦悩には思想的な土台があるからです。その土台が取り除かれるまで、疑問による痛みが終結することはありません。そしてその土台はダーウィニズムと物質主義に関するものです。

ダーウィニズムと物質主義に挑むにあたり、アッラーの存在とその唯一性の証拠を提示する責任がムスリムに課されています。最も心地よい、賢くて暖かい論理的な言葉で、相手を諭さなければなりません。クルアーンの真実と預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の崇高な道徳的価値観、イスラームの黄金時代を人々に伝える義務がムスリムには課されています。しかし、これらの義務はアッラーのご命令に沿って果たされなければなりません。

『フィトナ(紊乱:ぶんらん、秩序や風紀の乱れ)がなくなり、宗教がアッラーのためだけのものになるまで尽力しなさい。だが、もし彼らが(戦いを)止めたのならば、悪を行なうもの以外に対して敵意を持つべきではない。』雌牛章(2章)193節

上記の全てが真実であるにもかかわらず、ダッジャールの洗脳の影響によって、イスラームが世界を支配するという希望を失ってしまった人々もいます。こうした人々はアッラーの明白な御約束と福音を忘れており、イスラームが世界を支配するという千に一の、百万に一の可能性についても考えようとはしません。言葉を変えれば、彼らはアッラーの御約束を不可能なものだとみなしているわけです。「共産主義が世界を支配する可能性はあるだろうか?」と問うと、彼らは「もしかしたらね」と答えます。「無神論者のフリーメンソンが世界を支配する可能性は?」と問うと「そりゃ勿論だよ」と答えます。「ファシズムや米国、ヨーロッパ、無神論のシオニズムが世界を支配する可能性は?」と問うと「それは確実にあり得るだろう」と答えます。彼らは単にイスラームが世界を支配することも可能かもしれないと空想するだけです。彼らはダッジャールによる洗脳の影響によって、先を見通す洞察力が鈍り、アッラーの御約束を忘れてしまっているのです。アッラーは御自身の御約束を必ず守られる御方であることは、全てのムスリムにとって周知の事実です。現在、イスラームが世界を支配していようがいまいが、ムスリムは持てる資源のすべてを用いてアッラーの宗教による支配のために理性の闘いに尽力しなければなりません。アッラーの御約束を無視し、無関心と怠惰をあおり、イスラームの世界支配のために尽力する人々を過少評価し、ムスリム達に「イスラームの世界支配など絶対に起こるわけがない」と言いふらす者は、明らかにダッジャールの呪いの下にあります。 

ダッジャールの洗脳は、誠実で深く堅固な信仰によって解ける可能性がある

我々の住む終末の世は大変神聖で福音に満ちていますが、信じる者には重要な責任が課されています。人類史上最悪と説明されている通り、ダッジャールを無視したり、あたかもそのような状況は存在しないかのように振舞うことではダッジャールに打ち勝つことは出来ません。最も論理的で効果的な予防策を講じようとするのであれば、ムスリムはこの危険をあらゆる側面からはっきり把握しなければなりません。各個人がダッジャールにより受けた洗脳は、ハディースに述べられている通り、預言者イーサーさま(彼に平安あれ)によって取り除かれます。

この洗脳を避け、ダッジャールの共同体による魔術から護られる方法は、純粋で深い信仰しかありません。シャイターンは人間の脳を直接標的にするため、ムスリムは礼拝を通してアッラーに服従し、誠実で純粋な決意を示すことによってダッジャールの洗脳から逃れることが出来ます。さもなければ、たちまち洗脳下に置かれてしまうでしょう。ひとつの洗脳から次の洗脳へと、深く張り巡らされた根のようなシステムがそこには存在しているのです。

預言者イーサーさまとマフディーさま(おふたりに平安あれ)が「信仰の光」と認識されているように、バディーウッザマーンは、真に信じる者はこの信仰の光によってダッジャールの共同体による洗脳から護られ、ダッジャールの共同体が隠蔽しようとしている真実を見破ることが出来ると言っています。

終末の世にあるムスリム達は、ダッジャールの共同体によって覆われたカーテンを破らなければなりません。そのために、ダッジャールの共同体のコンディションやプロパガンダに優る強力なコンディションが存在しなければなりません。アッラーがクルアーンの中でご命令されているように、アッラーが常に我々と共におられると知ることにより細心の注意を払い、明解な理性を保ち、アッラーに服従することによって、信じる者はダッジャールの洗脳から護られます。ダッジャールの共同体が迷信をまことしやかに見せるためにコンディションの強化を行なうのならば、ムスリムは次のことを行うことによって、彼らのコンディションを無力化しなければなりません。すなわち、頻繁にアッラーを思い起こし、預言者さま(彼にアッラーの祝福と平安あれ)の示された解決策を挙げ、我々が終末の世に住んでいることを人々に思い起こさせ、マフディーさまと預言者イーサーさま(お二人に平安あれ)の働きがあることを人々に伝え、常にイスラーム世界の団結の重要性を説き、イスラームの道徳的価値観が世界を支配するよう尽力することです。


アドナン・オクタール(ハールーン・ヤヒヤー)氏

 

ダッジャールの罠について、アドナン・オクタール氏による重要な言及

※「ダッジャールは非常に巧妙な手段を用いて洗脳を行い、人々はその力によって自身の苦難の痛みを感じられなくなっている、とバディウッザマーンは説明しています。」

オクタール・バブナ(以下、バブナ):サイイド・ヌルスィー師は言っています。「しかし、この嵐の時代においては、感覚を麻痺させ、注意を逸らさせ、表面的な事柄にふけらせる潮流によって、人々は惑わされ、感覚が死んでしまいます」と。まさにあなたの仰るとおりです、マーシャーアッラー。

アドナン・オクタール(筆名:ハールーン・ヤヒヤー。以下、アドナン):ヌルスィー師はダッジャールの洗脳について説明しています。

バブナ:「その結果として、誤って導かれた人々は、一時的に精神的な苦痛を感じることができなくなっています。正しく導かれた人々であっても、注意散漫になることに圧倒され、導きによる真の喜びを享受することができなくなっています。」マーシャーアッラー。

アドナン:これは非常に重要な言及です。もう一度読んでいただけますか?

バブナ:。「しかし、この嵐の時代においては、感覚を麻痺させ、注意を逸らさせ、表面的な事柄にふけらせる潮流によって…」

アドナン:言葉を変えれば、ダーウィニズム、物質主義、無神論ということです。

バブナ:「感覚を麻痺させ、注意を逸らさせ、表面的な事柄にふけらせる潮流によって…」

アドナン:洗脳についての説明に注目して下さい。

バブナ:「人々は惑わされ、感覚が死んでしまいます。」

アドナン:ヌルスィー師自身はこのような注意散漫さを感じられてはいませんでした。「一時的に」というのは、言葉を変えれば「ヌルスィー師自身は感じておられなかった」ということです。

バブナ:「正しく導かれた人々であっても、注意散漫になることに圧倒され…」

アドナン:注意散漫になることに圧倒されると、最も明白な真実でさえ見ることが出来なくなってしまいます。これはダッジャールのトリックのひとつです。(2010年10月3日サムソンAKSテレビ)

※「ダッジャールの共同体は洗脳を通して人々を直接妨害しているにもかかわらず、人々はそれに気づいていない。預言者イーサーさま(彼に平安あれ)がその洗脳を完全に取り除いてくださる。」

アドナン:ダッジャールは人々を洗脳します。彼はイスラーム世界を洗脳下に置きました。ヌルスィー師は言っています。ダッジャールは洗脳と磁気を帯びた魅惑力を発揮し、自身がアッラーであるかのように振舞う、と。言葉を変えると、ダッジャールはダーウィニズムや物質主義を通してムスリム全体に呪いをかけているのです。ムスリム達は分割されることを普通のことのように捉えています。ダッジャールはイラクを破滅させ、アフガニスタンを売春宿に作り変えてしまいました。彼らは子供を用い、性的倒錯のあらゆる形態に従事しています。にもかかわらず、全世界はただそれを眺めているだけです。人々はダッジャールの洗脳から逃れることが出来ませんでした。通常なら、このようなことを聞けば、世界中が震撼するはずです。これは大変大きな問題なのです。彼女たちは我々の母であり姉妹なのです。その子供たちは我々の子供たちなのです。彼らは日々生き延びるのに必死です。未解決の殺害が常時起きているにもかかわらず、誰も気にも留めません。遺体はあらゆる場所に横たわっているのです。これが洗脳による力です。ダッジャールが世界中にもたらした呪いです。人々の脳は文字通り凍結しているのです。人々に何かが起こっているのです。預言者イーサーさま(彼に平安あれ)がこの洗脳と魔術を拭い去って下さいます。マフディーさまの率いる共同体は、この困難な状況下で必死に闘い続けますが、マフディーさま(彼に平安あれ)にはこの洗脳と魔術を解く力がありません。これが、バディーウッザマーンが「奇跡をなす預言者さまが必要なのです」と言われた理由です。その奇跡は預言者イーサーさま(彼に平安あれ)の再臨により起こります。そして、人々の脳にかけられた呪いが解けるのです。洗脳が解けるのです。ダッジャールは魔術と磁気を帯びた魅惑力を持つとバディーウッザマーンは言及しています。スフヤーン家もまた救世主に似たそのような性質を持っていました。スフヤーン家がそれを発揮したとき、イスラーム世界全体が洗脳されました。ダッジャールの共同体はどこでも活発に動いています。ムスリム達が気付かないでいるだけなのです。彼らが気付かないのは、その洗脳力の強さのせいです。洗練された手法で洗脳が行われているのです。非常に洗練された手法で呪いがかけられています。ダッジャールの特徴のひとつは、彼がすべてのシャイターンを従えているということです。ダッジャールはシャイターンを用いてムスリムに呪いをかけ、洗脳し、通常の日常を送らせています。しかし、洗脳が解かれると、ムスリムの目の前にあるカーテンが突然開かれるでしょう。それは非常に明白です。バディーウッザマーンは言っています。「マフディーさま(彼に平安あれ)は個人として来られるであろう。」しかし彼はこう言います。「いや、私はこれを集合的な人格として読んでいる。」我々はこのような洗脳に晒されているわけですが、ムスリムとして、洗脳が破られるよう祈ろうではありませんか。ダッジャールの洗脳に対抗する最上の手段は祈りです。この洗脳はシャイターンに援けを求めることによってもたらされたものです。ダッジャールの共同体の仕組みはすべて命令で成り立っており、罪のない人々が洗脳されています。人々は脳の働きが緩慢になっているのを感じています。ある種の奇妙な偶像のように感じています。皆がすぐにハッとするでしょう。たった今起きたかのように、すべててが透明になるでしょう。これが救世主イエスさまの時代に起こることです。人々は突然目覚めるのです。(2010年10月3日Kanal Avrupaテレビにて)

www.harunyahya.tv

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